[一夜明け取材]2026.1.14
ユース王座戴冠で一躍主役へ。橋本舞孔がライト級に新風!

日本ユース・ライト級新チャンピオンの橋本舞孔(はしもと・むく/20=DANGAN)。昨日(13日)、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル148」で、王者の岩本星弥(22=JB SPORTS)に判定勝ちし、A級(8回戦)昇格2戦目で戴冠、日本ランキング入りを確実とした。一躍ライト級の注目株へと躍り出た。
「ベルトもランキングも評価もすべて奪う」。前日計量で口にした言葉を、橋本はリング上で現実のものにした。プロ10戦目。叩き上げのキャリアで掴んだ初のタイトルは、そのまま次の扉を開く鍵となった。
A級(8回戦)昇格初戦という異例のスピードで臨んだタイトルマッチ。不利予想を覆し、王者からベルトを奪い取ったその裏には、20歳とは思えぬ覚悟と冷静な自己分析があった。
試合後は祝勝会に参加し、祝福メールの返信に追われたという。試合の興奮も冷めやらず一睡もしていないが、「今は少しずつ実感が湧いてきた」と電話口で語った。
「戦前、不利予想で自分が勝つと思っていた人は少なかったと思う。事前に負けた試合を4回も見て不安で仕方なかった。でも勝ち負けを考えるのはやめて、練習してきたことだけを出すことにフォーカスした。そこで上回られたら仕方がないと腹を括った」。大舞台で迷いを断ち切った心構えが、内容に直結した。
サウスポーのアウトボクサーとして、足を使い独特のテンポでポイントを重ねるのが橋本の持ち味だ。しかし、この日は距離を保つだけでなく、先に仕掛けてプレッシャーをかけるメリハリある攻撃を選択。最後まで主導権を渡さず、クロスファイトを制した。
「下がったら岩本選手を乗せてしまう。ロングレンジが理想だが、その中でもプレッシャーをかけて先に攻めた。やりにくさを感じてくれたのではないか。石原さん(石原雄太トレーナー)と立てた作戦がハマった」。
A級初戦、しかもユース王座という大舞台で、プランを遂行し切った対応力は特筆に値する。
中盤以降は、岩本の左ボディを浴びる場面もあったが、耐えて打ち返した。「後半、キツい場面でも気持ちで乗り切った。接近戦になった時は横に動いて打つ想定だったが、止まってしまったので、終盤は打ち合うことを選択した」。
気持ちの強さに定評のある岩本と真っ向から渡り合い、互角以上の評価を勝ち取った。
ボクシングを始めたきっかけは、中学3年時に格闘技好きの友人の影響でアマチュアジムに通ったことだった。その後、新日本木村ジムに入門し、17歳でプロデビュー。現在は家庭の事情もあり、父と2人暮らしだという。「家族にベルトを見せたかったので本当に嬉しい」。その言葉には、競技者としてだけでなく、一人の青年としての素直な喜びがにじんだ。
ユース王座の防衛戦にも意欲
これまで主戦場としてきたスーパーフェザー級から、ライト級転向2戦目での結果。「今後は上位に食い込んで、日本タイトルに絡める位置に行けたら。チャンスがあったら防衛戦もしたい」。若手の名前を問われ、2025年全日本ライト級新人王の出畑力太郎(18=マナベ)の名を挙げると、「いいですね」と即答。視線はすでに次のステージへ向いている。
「今はとにかくおいしいものが食べたい。チーズケーキとプリンが食べたい」。年末年始を返上して練習に打ち込んできた反動もあり、しばし勝利の余韻に浸る時間となりそうだ。それでも最後には、「ここからがスタートなので、また頑張りたい」と語った。
不利予想を跳ね返し、覚悟と準備で掴み取ったユース王座。その内容は、橋本舞孔が一過性のサプライズでは終わらない存在であることを強く印象づけた。ライト級戦線は群雄割拠だが、この20歳がどこまで駆け上がるのか。次のリングで見せる進化に、自然と期待が高まる。
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