[試合後談話]2026.3.12
譲れない想い! 竹迫司登と酒井幹生が見せた執念の攻防!

日本ミドル級王座決定戦、同級1位の竹迫司登(34=ワールドスポーツ)と同級3位の酒井幹生(32=角海老宝石)が12日、後楽園ホールで開催された「TREASURE BOXING PROMOTION 11」のメインイベントで拳を交えた。
元王者として王座返り咲きを狙う竹迫と、3度目のタイトル挑戦で悲願の戴冠を目指す酒井。キャリアも覚悟も背負った両者が、日本ミドル級の頂点を懸けて激突した。
序盤は酒井がグイっと前に出て、右オーバーハンド、左ボディで積極的な攻撃。竹迫は慌てずにジャブから組み立てると、5回には右フック、左ボディを好打した。前半終了時の公開採点は、48ー47×2(酒井)、49-46×1(竹迫)と割れた。6回以降、竹佐はプレスを強めてアグレッシブな姿勢でポイントを連取。酒井はボディ攻撃で反撃するが、竹迫はそれ以上に力強いパンチでペースを渡さず、試合巧者ぶりを発揮した。10回、竹迫は右フックで効かせると追撃したが、酒井も気持ちの強さを見せて食い下がった。
約4年3ヶ月ぶりに日本王座に返り咲いた竹迫は、「次に進むという意味で、再スタートを切れた。そして、今後に向けて気が引き締まった」と試合を振り返った。
「最後に練習してきたコンビネーションを出せた」
「立ち上がりは冷静になりすぎた。相手の作戦がヒシヒシと伝わってきたが、途中から引き出しを出し切ってきているのも感じた。警戒しすぎて練習してきたコンビネーションを、なかなか出せなかったが、最後に出せた」。
さらに、対戦相手への思いも口にした。「酒井選手は、自分が国本選手に負けた時も『また一緒に練習しましょう』とメッセージをくれるような本当にいい男。その相手に勝てて自信につながった」と、敬意を込めて語った。
ワールドスポーツジムの齊田竜也会長は、「研究されていて、やりにくかったと思う。ポイントでリードされている中で立て直した。よく頑張った」と愛弟子を評価した。
竹迫は試合前のエピソードも明かした。「4歳の長女から『絶対にベルトを獲ってくるんだよ』と言われてプレッシャーが、すごかった(苦笑)。好きなお菓子もパパが勝たないと食べないと言われてしまって」。
父としてチャンピオンの姿を見せた竹迫は、「ボクシングを続ける以上、目標は世界。限られた時間の中で一つひとつ勝っていく」と力強く言葉にした。
一方、あと一歩でタイトルに届かなかった酒井は「後半、明確にポイントを取れていなかったし、距離も近すぎた。もっとボクシングをして良かった。ボディが効いていると思って攻めたかったが、逆に下からのパンチで浮かされてしまい、ロングストレートを打ち込まれてしまった」と冷静に分析した。
「ベルトを獲る選手の違いを見せつけられた」
「スピードと上手さの中に力強さを出したかったが、後半は地力がなくなってしまった。最後のラウンドは立っていることで精一杯だった。竹迫選手は後半になっても要所のパンチが強く、ベルトを獲る選手の違いを見せつけられた」と悔しさを滲ませた。
進退を問われると、酒井の表情が一変した。大粒の涙を流しながら、「辞めたくない。ここで辞めたら『ただボクシングをやっていただけの人』になる。結果が出るまで続けたい」と絞り出すように語った。
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