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[ショートインタビュー]2026.3.18

灼熱のタイで真価を問う。川村志樹の再出発

灼熱のタイで真価を問う。川村志樹の再出発

 A級ボクサーの川村志樹(28=MR)が、3月27日(金)、タイ・ノンタブリ県でWBCアジア・フェザー級王者のサタポーン・サアット(22=タイ)に挑戦する。

 昨年12月、日本ランカーの中川公弘(34=ワタナベ)に挑むも判定負け。再起戦は国内ではなく、敵地タイ。しかもメインイベントでのタイトルマッチだという。

 「タイで試合と聞いて、前座だと思っていた。メインでタイトル戦と聞いて最初は信じられなかった」。即答だったという。その言葉からは、迷いよりも覚悟のほうが先に立っていることが伝わってくる。
漁師との二刀流
 川村はボクサーと漁師の二刀流。だが現在は試合に集中するため、年明けから漁の仕事を休んでいる。生活のための拳ではない。生き様そのものがリングに映るタイプだ。

 MRジムに移籍して約1年。実戦練習の多さと選手層の厚さが刺激になっているという。打ち合いを辞さないスタイルは、その環境の中でさらに研ぎ澄まされてきた。
「真っ向勝負でいく」
 対戦相手のサタポーンは、世界ランカーの中野幹士(帝拳)や元2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)とも拳を交えた経験を持つ実力者。ガツガツと前に出るファイターだ。前戦で感じた「キャリアの差」。距離を支配され、打ち合いに持ち込めなかった悔しさ。

 「相手は前に出てくるタイプ。持てる力をすべて出したい。自分がどこまでできるかワクワクしている」

 タイの暑さ、冷房の有無すら気にする余裕を見せながらも、本質はただ一つ。真っ向勝負だ。
「試合でタイに行きたかった」
 旅行ではロサンゼルス、オーストラリア、韓国を訪れた。しかし、タイだけは「試合で行きたい」とあえて残していた。その地に、いま挑戦者として立つ。「これで一つの目標を達成。でも勝たないと意味がない」。タイのリングで、その言葉が現実になるか。
中友彌(なか・ゆうや/28=MR)
 同門の中友彌(なか・ゆうや/28=MR)も、3月22日(日)、タイ・パトゥンタニ県でワットチャナチャイ・ターサーイ(タイ)と108LB契約6回戦を行う。

 父がタイに単身赴任中。現地で応援し、母も日本から駆けつけるという。昨年9月の西日本新人王準決勝以来の再起戦。試合間隔が空いた不安はあるが、「海外で決まったからこそ、楽しみたい」と前を向く。

父が住んでいるタイでの試合

 一度はリングを離れた男が、幼少期の仲間・野口海音の活躍に刺激を受け、24歳で復帰した。「自分の持ち味である巧さを見せたい」。家族の前で、タイのリングで、自分自身に証明する一戦だ。

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